ついに発見!アトピーが慢性化する原因は神経系細胞だった

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2015年4月にアトピー性皮膚炎の原因は黄色ブドウ球菌ということがわかりました。しかし、なぜアトピー性皮膚炎のかゆみが慢性化するのかという理由は不明のままでした。
そして、2015年7月、アトピー性皮膚炎に関して新たな真実が発見されました。今までアトピー性皮膚炎がのかゆみが慢性化するメカニズムはわからないままでしたが、なんと九州大学大学院薬学研究院ライフイノベーション分野の津田誠教授と、白鳥美穂学術研究員による研究グループによって、そのメカニズムが明らかになりました。

では、アトピー性皮膚炎のかゆみが慢性化するメカニズムとは一体なんだったのでしょうか?

抗ヒスタミン薬では慢性的なかゆみは改善しない

かゆみというものは皮膚に付着したり、体内に入り込もうとしている外敵を掻いて取り払ってくださいというサインです。皮膚がかゆくなり、そこを引っ掻くことで、外敵を除去することができるようになります。例外もありますが、これがかゆみの正体です。
しかし、アトピー性皮膚炎によるかゆみは違います。引っ掻くことで外敵を除去できるどころか、アトピー性皮膚炎が悪化してさらにかゆみが強くなってしまいます。

アトピー性皮膚炎によって耐え難いかゆみに襲われる→かゆいので引っ掻く→患部が刺激されてアトピー性皮膚炎が悪化する→かゆみが強くなる→また引っ掻く。アトピー性皮膚炎によるかゆみはこのような悪循環に陥りやすく、そして慢性化しやすいです。
この、かゆいから引っ掻くという当たり前の行為が、アトピー性皮膚炎のかゆみが慢性化する原因です。

アトピー性皮膚炎のかゆみを止める薬として、抗ヒスタミン薬が使用されることがあります。抗ヒスタミン薬とは、かゆみを引き起こす原因であるヒスタミン受容体というものを遮断し、かゆみを抑える薬です。アトピー性皮膚炎だけでなく、蕁麻疹などかゆみを伴う皮膚疾患や、花粉症やアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の治療薬としても使われています。

アトピー性皮膚炎のかゆみはアレルギー反応によって生じることもありますが、かゆみが生じた原因がアレルゲンに触れたということはあっても慢性化したかゆみはアレルゲンに触れようが触れまいが続きます。そうなると、抗ヒスタミン薬を使ってもかゆみを抑えることができなくなってしまうのです。

慢性化したかゆみを抑える治療薬が世界中で求められている

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現在のアトピー性皮膚炎の標準的な治療は、ステロイド薬で症状を抑えて、肌のバリア機能を高めるために保湿ケアをすることです。これだけで改善できた人はたくさんいます。特に子どもの場合は、成長するに連れて自然と治ることが多いため、これだけの対策でも十分である場合があります。
しかし、現実はこれだけでは治らない人がたくさんいます。だから、独自で食事療法を実践したり、自分に合ったスキンケアを探していたりする人がたくさんいるのです。

標準的な治療だけでは改善されない慢性的なかゆみは、ただ皮膚がかゆくなるというだけではありません。皮膚がかゆくなるということで、かゆみで目が覚めてしまう、眠れなくなるという睡眠障害が生じたり、精神的なストレスを感じてしまったりします。さらに、睡眠障害やストレスによって、あまり動いていないのにも関わらず過度に体が疲れてしまったりすることもあります。
これでは、良い生活習慣が送れているとは言い難いですよね。実際に、慢性的なかゆみによって生活の質が低下してしまったアトピー患者の方はたくさんいます。

かゆみが引き起こすのはただ単にかゆいという感覚だけではないということです。だから、このかゆみを適切にコントロールする必要があります。しかし、現在のアトピー性皮膚炎の標準的な治療では、このコントロールはできません。慢性的なかゆみに対する治療薬がないからです。
世界中にはこの、アトピー性皮膚炎による慢性的なかゆみに悩まされている患者さんが数千万人もの規模でいるそうです。

だからこそ、はやくアトピー性皮膚炎の慢性的なかゆみに効果のある薬が必要なのです。しかし、治療薬を開発するためには、かゆみが慢性化するメカニズムを解明しなくてはなりません。
痒みを誘発する物質や、かゆみを脳に伝える神経伝達物質はわかってきたものの、メカニズムは不明のままでした。そこで行われたのが今回の研究です。

グリア細胞が長期に渡って活性化していることがわかった

 

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今回行われた研究でわかったことは、アトピー性皮膚炎のかゆみが慢性的に続いているとき、長期に渡ってグリア細胞という神経系細胞が活性化していたということです。
グリア細胞というのは何か、なぜこのような結果になったのかご紹介いたします。

研究では、アトピー性皮膚炎であり、なおかつ激しく皮膚を掻きむしっているマウスが用いられました。研究ではそのマウスが激しくかきむしる部分、すなわち、かゆみが発生している皮膚について調べられました。
その結果、アストロサイトというグリア細胞の一種が活性化していることがわかりました。
アストロサイトというのは、非常に多くの突起を持っているグリア細胞の一種であり、中枢神経系に存在します。グリア細胞というのは、ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイトの3種類に分類される神経系細胞のことです。その中でもアストロサイトが一番多くなっています。

さらにアストロサイト内では、STAT3(シグナル伝達兼転写活性化因子3=Signal transduser and activator of transcription 3)という遺伝子の発現を促す働きのあるタンパク質が盛んに動いていることがわかりました。
そして、STAT3の動きを阻害したところ、アストロサイトの活性化が抑えられ、同時にモデルマウスによる引っ掻き行為が抑えられるようになりました。

アストロサイト内で動いているSTAT3によって、リポカリン2(LCN2)というタンパク質が作られるようになります。このリポカリン2というタンパク質は、組織機能に幅広く関与しているタンパク質ですが、特に炎症があるときに多く生産されるようになります。
そして、このリポカリン2が脊髄後角ニューロンにおいてかゆみの伝達する物質の作用を強くしてしまう結果、かゆみが慢性化してしまうということがわかりました。

かゆみが慢性化してしまうメカニズムはこれ!

では、わかりやすくかゆみが慢性化してしまうメカニズムをご説明いたします。

まず、アトピー性皮膚炎によって皮膚に炎症が起き、かゆみが生じます。炎症が起きるとアストロサイト内でSTAT3が動き出し、リポカリン2が生産されます。このリポカリン2がかゆみを伝達する物質の作用を強くし、皮膚からのかゆみシグナル強くなります。そして、激しいかゆみを感じることで、かゆみのある部分を掻きむしります。掻きむしってしまうと皮膚炎が悪化し炎症が強くなります。そしてまたアストロサイトが活性化してかゆみが強くなっていきます。

この流れが繰り返されることで、アトピー性皮膚炎のかゆみが慢性化してしまいます。これが、アトピー性皮膚炎のかゆみが慢性化してしまうメカニズムです。

この結果は新しい治療薬の開発に繋がります

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こんなにも医療技術が発展している中、なぜアトピー性皮膚炎の慢性化したかゆみに対しての薬がないのかというと、今まで、かゆみの原因は皮膚にあると思われてきたため、皮膚を中心に研究されていたからです。しかし、実際は神経系細胞による活性化が原因であったということがわかり、これはアトピー性皮膚炎及び、かゆみのメカニズムをさらに解明するための大きなヒントとなりました。

そして、この研究の結果は、新しいアトピー性皮膚炎の治療薬を開発に繋がります。現在、この研究の結果を受けて九州大学大学院の薬学研究院では、既に認証されている医薬品の中から、活性化されたアストロサイトを抑制する作用やリポカリン2の生産を抑える作用がないかという新しい作用を見つけようとしています。
これは、既に認証されている医薬品であれば、一から医薬品を開発するよりも早い段階で臨床試験をすることができるようになるからです。

アトピー性皮膚炎の原因菌がわかり、そして、かゆみが慢性化するメカニズムもわかりました。しかし、治療薬が開発され認可を受けるまではたくさんの時間がかかります。
いずれは薬を使用しただけでアトピー性皮膚炎が治るようになる未来がくるかもしれませんが、今はまだ食事療法やきちんとしたスキンケアといった、基本的な対策をしていくことが大切です。将来薬だけで治るからといって、アトピーケアを怠るのではなく、悪化させないためにも今まで通りきちんとケアは続けていきましょう。

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